以前、山下公園近くからUD(ユニバーサルデザイン)タクシー「日産NV200」に乗車した際、運転手さんが「いつもは横浜駅東口のタクシー乗り場に停まっています」と教えてくれました。
調べてみると、2013年から「UDタクシー及びEV(電気自動車)タクシーの専用待機レーン」があるとのこと。そごう横浜店にオープンした「マーロウブラザーズコーヒー」(⇒こちら)でプリンを食べた後、そこからUDタクシーに乗って帰宅してみました。
UD(ユニバーサルデザイン)タクシーは3車種
UD(ユニバーサルデザイン)タクシーには、「トヨタJPN TAXI(ジャパンタクシー)」と「日産NV200」、「日産セレナ」の3種類があるようで、前回乗ったのは後方にスロープを設置する「日産NV200」でした。3分ほどで乗車することができました。
「タクシープラザ」はそごう横浜店地下2階からすぐ
横浜駅東口タクシー乗り場「タクシープラザ」は、そごう横浜店 地下2階の「タクシープラザ口」を出るとすぐでした。タクシーがたくさん停まっていましたが、こちらの存在を知りませんでした。
手前の列が「UDタクシー及びEV(電気自動車)タクシーの専用待機レーン」とのことですが、どこに書いてあるのかよくわかりませんでした。
ホームページを見ていたので知っていましたが。目立つように表示してあるほうがわかりやすく、車イスユーザーだけでなくすべての方が利用しやすいと思います。
ジャパンタクシーのスロープ設置は約5分で完了
街中でよく見かける少し背の高いタクシー「トヨタ JPN TAXI(ジャパンタクシー)」が2列目に停まっていましたが、「UDタクシー及びEV(電気自動車)タクシーの専用待機レーン」ではなく、乗せてくれるのか乗せてくれないのかよくわからない態度をとられ…。
やはり「タクシーに期待してはいけない」と思っていたら、別のJPN TAXIが手前のレーンに入ってきて、運転手さんが「乗りますか?」と声をかけてくれました。
小さなタクシーが複数加入している配車センター・横浜無線グループの五光交通のタクシーでした。
「はい」と答えると、「スロープを準備しますので、少しお待ちください」と、助手席を前に倒し、次に後部座席を跳ね上げてそこからスロープを取り出しました。
「横にスロープをかけるのに20分かかる」と聞いていたのでそのつもりで待っていると、5分もかからず設置が完了。
横向きに乗り込んでから車内で前向きに転回します。スロープの勾配は少しきついように感じました。同乗者はもうひとつの後部座席に乗ることができます。
車内スペースはあまり余裕がありません。電動車イスなど大きなサイズの車イスですと、前向きに転回するのが難しいかもしれません。
頭の上もけっこうギリギリ。背(というか座高)の高い方だと首がつらいかも。
車イスごとシートベルトをかける感じになるので、後ろにつけているリュックがぺったんこに…。
スロープの準備から乗車、発車するまで10分ほど。思っていたほど時間がかからなかったな、と。運転手さんに「20分かかると聞いていたので。早かったです」と伝えると、
「以前は手順が複雑で時間がかかっていましたが、部品が改良されて早くできるようになりました」
「このタイプのタクシーの乗務員はスロープをかける練習をしています」とのことでした。
ジャパンタクシーはUDタクシーとして適切なのか
乗車してみて感じたことは、どうしてJPN TAXIがUD(ユニバーサルデザイン)タクシーとして認定されているのか、ということ。すべての車イスユーザーが快適に乗車できるサイズではないのでは、と。
前回乗車した「日産NV200」のほうがスロープの設置が簡単で勾配もちょうどよく、車内も余裕があったと感じました。
JPN TAXIは横にスロープを設置するので、平らな場所でしか乗り降りできないこともあり、車イスユーザーが「流し」でつかまえて乗るのは難しいように感じます。
車イスユーザー乗車拒否の問題はJPN TAXIの中途半端なサイズ、スロープの設置方法にあるのではないでしょうか。JPN TAXIの台数が増えたとしても、乗車拒否問題は解決しないような。
車イスユーザーを乗せたくない・乗せられないJPN TAXIは、UDタクシーのマークをつけなければよいのに。つけているから「乗れる」と思って期待するわけで。
利用者としては車イスユーザーを乗せるのか乗せないのか、はっきりしてほしいです。
「大は小を兼ねる」ということで、日産のUDタクシーが普及すればいいのに、と思います。車イスユーザーが乗りやすい・乗せやすいほうが実用的なので。
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