横浜バリアフリー研究所

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【山手】季節の喫茶 吉住 遠回りしてでも車イスで行きたい「坂の上の先の喫茶店」

季節の喫茶 吉住(よしずみ)

cafeよりも喫茶店が好き。
個人店を好きなのは、個性があるからで。
それもそのはず、自分のお店を持ちたくて、ある意味、自分を表現している場所だと思いますので。

「季節の喫茶 吉住(よしずみ)」は、Instagramでお店の存在を知り、お店のアカウントを見て、どうしても行きたくなりました。

 

 

 

私の場合、InstagramをはじめとするSNS、テレビや新聞などのメディアで知ったお店で、実際に行くかどうかはその後の判断になります。

①お店のSNSアカウントを詳しく見て、わざわざ行きたいか調べる。

②Googleマップで現地へ行けるか調べる。

③お店へ入れるか(間口、段差など)、店内は車イスで滞在できる広さかどうか、②とSNSの写真等で確認する。

 

季節の喫茶 吉住 看板

で、「季節の喫茶 吉住」はどうしても行きたくて。でも住所を確認してこれは難所だなと。
とりあえず…、車イスユーザーひとりで行くのは無理。坂の上のその先。地蔵坂公園の向かい側。

山手にある「喫茶エレーナ」よりも上にありそうな。エレーナに行きたいと思いつつ行かなかったのは、そういう場所であるためです。
地蔵坂がそれだけ急坂であるということです。

タクシーであればひとりで行けるかも…、と考えましたが、これまでに2回利用した経験から、なかなかそうしたいとは思えなくて。


Googleマップを見ていて思いつきました。

「遠回りして、麦田トンネルの上、桜道経由なら行けるのか…?」

麦田町にあった「Cafe Recherche(カフェ ルシェルシュ)」へ行った時のルートで。

麦田トンネル(現 山手トンネル)

麦田トンネル(現 山手トンネル)

ただ、謎のツレに車イスを押してもらって登れるくらい緩やかな坂なのか、Googleマップではちょっとよく分かりません。

それでも、どうしても行きたくて、チャレンジすることにしました。で、11:00のオープンと同時に入店することができました。

お店までのアクセスについてはまた別の記事で。

季節の喫茶 吉住 外観

ちょうど11:00。換気のために少し開けてあるドアを全開にして「もう入れますか?」と店主さんに声をかけると、「はい、どの席が座りやすいですか? どうぞお好きなところへ。イスをよけますので」と。 

謎のツレはカウンターの一番奥の窓際へ、私はその横に。

季節の喫茶 吉住 カウンター

店内はゆったりとした空間です。

・4席テーブル×2
・2席テーブル×1
・カウンター5席

オープン当初は4席テーブルがもう1つあったそうですが、コロナの影響もあり、現在の配置になったとのこと。

季節の喫茶 吉住 テーブル

店主さんひとりでこの広さのお店を切り盛りするのは大変そう。で、尋ねてみると、土日祝は従業員を雇って、2人で営業しているとのことでした。

 

さて、コーヒー選びです。メニュー表に載っているだけでも、8種類のコーヒー豆があります。

季節の喫茶 吉住 メニュー

吉住オリジナルブレンド(600円税込)」は、モカとペルーの2種類を使っており、店主の好みであり、表現したいコーヒーであり、オリジナルブレンドです。

メニューに「まずはブレンドから」と書かれていたので、こちらを注文しました。

季節の喫茶 吉住

コーヒーはネルドリップですが、いわゆる「点滴ドリップ」でもなければ、POE COFFEEのような浸漬式+ネル漉しとも異なります。

ペーパードリップする時のオーソドックスな淹れ方で、ペーパーではなくネルを使っているイメージです。

モカはエチオピア。それらしさがはっきりと伝わってくる抽出でした。

吉住オリジナルブレンド プリン

コーヒーとともに「プリン(300円税込)」を。牛乳と卵そのまま。もっともプリンらしいと味わえるものだと感じました。
それは…、2種類の豆でブレンドコーヒーを作っているのと同じようにシンプルです。

 

謎のツレがオーダーしたのは、今月のコーヒー「トラジャ カロシ(700円税込)」とそれに合う「チョコレートケーキ(450円税込)」。

トラジャ カロシ チョコレートケーキ

このほか、チーズケーキ(自家製)、チョコチップクッキー(自家製)、元町・香炉庵の黒糖どら焼き、1日10食限定の焼魚定食などがあります。

季節の喫茶 吉住 アンティークコーヒーミル
▲約100年前のコーヒーミル。しかも現役。パッと見て、それとは分かりませんでしたが。よく見ると、上にコーヒー豆、下にコーヒー粉が入っています

 

まだ他のお客さんが少ない時間だったので、店主さんに気になることをたくさん聞くことができました。

・「吉住」さんですか?
・横浜に縁があるのですか?
・なぜ、この場所を選んだのですか?
・どちらのコーヒー屋で働いていたのですか?
・コーヒーはどのように抽出しているのですか?
・アイス珈琲、カフェオレ、水出しコーヒー用の豆の使い分けについて
・裏メニュー

聞いたことをこちらへ書くことはできますが、店主さんとそういった話をすることも喫茶店の楽しみ方の1つだと思いますので、このあたりまでにしておきます。

 

▼横浜ウォッチャーさんが詳しく書いてネタばらししてます!(笑)

travelyokohama.hatenablog.jp

 

■ 季節の喫茶 吉住(よしずみ)
住所:横浜市中区柏葉109-3
営業時間:11:00~19:00
定休日:月、火曜 ※祝日は営業する場合あり、その他不定休あり
電話番号:045-263-8433
最寄り駅:JR石川町駅
URL:https://www.instagram.com/hiromi_inage/

食べログ:https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140105/14078806/

 

バリアフリー度調査報告

<バリアフリー度(☆☆☆で評価)>
入口:(手動ドア、手伝いが必要な段差あり)
店内の広さ:★★★(ゆったりとした空間)
テーブルの高さ:★★★(テーブルもカウンターも問題ない高さで下に空間あり)
車イス用トイレ:なし(来た道を戻り元町オアシスへ)
接客:★★★(心地よい距離の接客)

 

物理的、接客的バリアフリーについて

最寄り駅であるJR石川町駅から遠回りして、山手トンネル~桜道経由でお店へ。

入口に段差はありますが、後ろから押してもらえばクリアできます。

季節の喫茶 吉住 入口

店内はフラットであり、テーブル席もカウンター席も、足元はすっきりした形です。

季節の喫茶 吉住 店内

季節の喫茶 吉住 店内

本当はひとりで来て、舌に全集中してコーヒーを楽しみたい喫茶店ですが…、また誰かに車イスを押してもらって来ようと思います。

 

▼JR石川町駅から桜道を通るルートはこちら

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▼残念ながら2019年9月下旬に閉店されました

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