JRの車両に設けられているピンク色の「フリースペース」、最近よく見るようになりました。JR東海道線で初めて見た時、派手でビックリしましたが、分かりやすいですね。
ベビーカーや車イス利用者に配慮してください、というスペースだそうです。大きな荷物やスーツケースなどを持っている方も利用可能となっています。
分かりやすいけれど、優しさが足りないから増えているのかな、とも思えてしまいます。
JRの新型車両では各車両にフリースペースが
JR東日本では新型車両(E235系)において、各車両にこのようなフリースペースを設けているそうです。山手線ではすでに走行していて、横須賀線では、2020年度から順次、この新型車両が導入予定となっています。
謎のツレは、このようなスペースにぼんやり立っていることが多いと言っていましたが、これだけ目立つようになったら、ぼんやり立っていられないような。優先席ができた時に「気を遣うから座りにくい」みたいな意見があったのと同じで、反対意見が出そうな。
横浜市営地下鉄は目立たないのでここに立つ人が多い
横浜市営地下鉄にもこのようなスペースがありますが、あまり目立たないですね。
電車内は空いていて、席もガラガラなのに、なぜかこのスペースに立っている人がよくいるという。そして、私のような車イスユーザーやベビーカーを押しているママさんが入ってきても気付かない……。スペースが欲しくて、そこであれば手すりに掴まることができて安心、安全なのに。
電動車イスで、手の力が弱い方だと、「車イス固定ベルト」を使うこともあります。
都営地下鉄・大江戸線に「子育て応援スペース」登場
東京都営地下鉄・大江戸線では、2019年7月下旬から3つの新型車両に「子育て応援スペース」が設けられるとの記事を読みました。
8両すべてにベビーカーや車いす利用者向けのフリースペースを設け、このうち2両に「子育て応援スペース」を設ける。
8両すべてにフリースペースがあるようです。
担当者は……、「まずは他のお客様への機運を高めるために試験的に導入します。『子育て応援スペース』としますが、小さいお子さんだけではなく、車いすを利用する方や高齢者の方にも使っていただけます」
ベビーカーと車イスは、行動パターンというか、ルートが同じなんですよね。気持ちが分かるからか、ママさんに声掛けてもらうことは多いです。男性より女性。
話は逸れますが……、先日、電車に乗る際、駅員さんが私のためにスロープをかけてくれたのですが、後ろにベビーカーの人がいたのに、スロープを片付けてしまうという出来事があって。そのままかけてあげていたら、ベビーカーをのせるのが楽だったのに、と。「作業」になってるだけなのかなと。
フリースペースを作るのは優しさが足りないから……?
フリースペースや優先席を作るのは……、優しさや気遣いが足りないからかな、とも思ってしまいます。
優しさとは何でしょうか……?
車イスユーザーだからといって、特別な優しさがほしいということではなくて、それは健常者でも障害者でも変わらないことで。
身の回りに目配りしながら、困っていそうな人がいたら、お互い助け合えればいいなと思います。
そうそう、お正月にテレビで箱根駅伝を観ていて、サッポロ生ビール黒ラベルのTVCM「大人エレベーター」シリーズに、30歳大人代表として、米大リーグ・ヤンキースの田中将大選手が出演していました。俳優の妻夫木聡さんに「優しさとは?」と聞かれて、こう答えていたのを思い出しました。
「相手にとって、今必要な、的確な何かをしてあげられること」
あっ、私は車イスユーザーになる前は、譲り合うとかせず、立っているタイプでしたけど。
▼「優しさとは?」編は入っていませんが…